2012年05月17日
ユニシリ。
役人の屋敷と医者の家に御用で入った村人が役人の屋敷と医者の家の生活の違いを仲間達に伝えている歌です。
役人は裕福な暮らしで憎たらしいが医者は我々と同じように庶民的な暮らしをしていると医者に親近感を持っている村人の心情が伝わってきます。
稲しり節や稲すり節と同じ曲調で歌われています。
1
うヴあんざからがまちゃがまよ
うかずやどぅ行きゅたずよ
(ハヤシ2番以降省略)
ユニシリシリヨータダフイワイヨ
訳
あれまちゃがま(女性の名前)
何処に行ってきたの
(まちゃがまが答える)
うかずやー(役人の屋敷)に行ってきたの
2
うかずやーやのうが
医者ぬ屋やのううが
訳
役人の屋敷は何かあるの?
医者の家は何かあるの?
3
うかずやーや主がとぅすぴ
医者ぬ屋やんまがとぅすぴ
訳
今日は役人の屋敷は主の生まれた干支と同じ干支の日
医者の家は女将の生まれた干支と同じ干支の日だよ。
*ここでいう女将さんとは、医者のお嫁さんかお母さんと考えられる。
4
うかずやーくみばんよー
医者ぬ屋や粟うばん
訳
役人の屋敷では米を炊いてお祝いするよ
医者の家では粟ご飯でお祝いするそうだ
5
うかずやーや高膳よ
医者ぬ屋やヤスク膳
訳
役人の屋敷では高膳(足付きのお膳)を使うよ
医者の家ではすえ膳(普通のお膳)を使っている
6
うかずやーやシュンカンよ
医者ぬ屋やアラマカズ
訳
役人の屋敷では高価なお碗を使っているよ
医者の家は普通のお碗を使ってる
役人は裕福な暮らしで憎たらしいが医者は我々と同じように庶民的な暮らしをしていると医者に親近感を持っている村人の心情が伝わってきます。
稲しり節や稲すり節と同じ曲調で歌われています。
1
うヴあんざからがまちゃがまよ
うかずやどぅ行きゅたずよ
(ハヤシ2番以降省略)
ユニシリシリヨータダフイワイヨ
訳
あれまちゃがま(女性の名前)
何処に行ってきたの
(まちゃがまが答える)
うかずやー(役人の屋敷)に行ってきたの
2
うかずやーやのうが
医者ぬ屋やのううが
訳
役人の屋敷は何かあるの?
医者の家は何かあるの?
3
うかずやーや主がとぅすぴ
医者ぬ屋やんまがとぅすぴ
訳
今日は役人の屋敷は主の生まれた干支と同じ干支の日
医者の家は女将の生まれた干支と同じ干支の日だよ。
*ここでいう女将さんとは、医者のお嫁さんかお母さんと考えられる。
4
うかずやーくみばんよー
医者ぬ屋や粟うばん
訳
役人の屋敷では米を炊いてお祝いするよ
医者の家では粟ご飯でお祝いするそうだ
5
うかずやーや高膳よ
医者ぬ屋やヤスク膳
訳
役人の屋敷では高膳(足付きのお膳)を使うよ
医者の家ではすえ膳(普通のお膳)を使っている
6
うかずやーやシュンカンよ
医者ぬ屋やアラマカズ
訳
役人の屋敷では高価なお碗を使っているよ
医者の家は普通のお碗を使ってる
2012年05月09日
宮古民謡の原点。
慶世村恒任(きよむらこうにん 1891〜1929)によって初めてオルガンによる伴奏がつけられるまで、宮古民謡はかにすま(アカペラ)で歌われてきました。ただ、沖縄や八重山諸島と異なり、毎日の生活に密着したものではなく、ウタキや代々伝わる聖なる場所、祭事などで神に捧げるものとして歌われたものが原点と言われています。
なので歌は神と繋がる神聖な会話とされています。
分かりやすく言えば祝詞やお経のようなものと考えればよいでしょう。
ゆえに選ばれた人(主に女性)しか分からない歌が多く、生活に密着しているとは言い難いです。
その為、他の島に比べ民謡が盛んではないのでしょう。
現在でも島のあちこちで神に祭りの報告をする時や行事を行う時、やウタキで祈る時にまるで歌っているかのように何かを唱えている様子が見られます。
宮古を作ったとされる神様をまつっている平良の張水御獄ではそういった光景が代々受け継がれています。
宮古に行った際には最初に張水御獄に参拝し、宮古にいる間元気無事で過ごせるようにお願いする事が礼儀となっています。
時間帯によっては神殿でニーリアーグ(願いの歌)を唱えている女性を見ることができます。
その女性が唱えている言葉こそ宮古民謡の原点と言われているものです。
最近は宮古民謡を愛好する方々も増え、次第に生活に密着したものになりつつあります。
宮古民謡がもっと世に浸透するにもそう時間はかからないでしょう。
2012年04月30日
ご意見、ご要望をお寄せ下さい。
宮古民謡解説集をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは宮古民謡の歌詞の訳を主に、歌の世界観や宮古の歌に込められた人々の思いを伝えるべく書いています。
未熟者のつたない文章ですが、1人でも多くの方々に宮古民謡の魅力をお伝えしていきたいと思っています。
そこで、
この歌を解説してほしい。
宮古のどこの地域の事を歌った歌か?
宮古の歌い手の事を教えて欲しい。
などのご意見、ご質問、ご要望等がございましたらコメント欄に書いて頂ければ嬉しいです。
不定期に更新しているブログですが、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
砂川国夫
このブログでは宮古民謡の歌詞の訳を主に、歌の世界観や宮古の歌に込められた人々の思いを伝えるべく書いています。
未熟者のつたない文章ですが、1人でも多くの方々に宮古民謡の魅力をお伝えしていきたいと思っています。
そこで、
この歌を解説してほしい。
宮古のどこの地域の事を歌った歌か?
宮古の歌い手の事を教えて欲しい。
などのご意見、ご質問、ご要望等がございましたらコメント欄に書いて頂ければ嬉しいです。
不定期に更新しているブログですが、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
砂川国夫
2012年04月16日
伊良部トーガニーその3
三回にわたって伊良部トーガニーを解説しています。今回で最後になります。
5、6、7番の歌詞を解説していきます。
5番では愛する人が来るのを今か今かと待っている様子が、
6番では出会えて喜んでいる様子が、
7番ではいつまでも一緒にいたいという想いがうたわています。
5
サヨーイ北風小(にすかじがま)ぬマーン
吹きばまいヨー
ささみきゃ小ぬ
押(う)しばまいヨーイ
貴方(うヴぁ)びゃんてぃどぅマーン
かなしゃびゃんてぃどぅ
うぷみなりうずヨー
訳
北風が吹けばあなたかが来たかと思い、そよ風が窓を押せばあなたかと愛しいあなたかと思って目を大きくして窓の方を見ています。
6
サヨーイ北(にす)んなつきマーン
とぅみりゃばまいヨー
南(ぱい)んなつきとぅみりゃばまいヨーイ
貴方(うヴぁ)んしぬマーン
かなしゃんしぬ
すうまりゃちゃにゃんヨー
訳
北の果てまで探しに行っても
南の果てまで探しに行っても
あなたのような愛しい方はおりません。
7
サヨーイ松木が葉やマーン
すうんざぎむぬヨー
枯りゃ落てぃずきゃまい前向(まうきゃ)どぅりヨーイ
私達(ばんた)まい}ーン
宮古(みゃーく)とぅなぎ前向(まうきゃ)どぅすうでぃヨー
訳
松の木の葉はうらやましい
枯れて落ちるまでも向かい合っています。
私達も{古のある限り向かい合って生きていきましょう。
指導
古堅宗輝
({古民謡古堅流家元)
参考文献
解説付き{古民謡集
平良重信著
ミャーク方言辞典
与那覇ユヌス著
5、6、7番の歌詞を解説していきます。
5番では愛する人が来るのを今か今かと待っている様子が、
6番では出会えて喜んでいる様子が、
7番ではいつまでも一緒にいたいという想いがうたわています。
5
サヨーイ北風小(にすかじがま)ぬマーン
吹きばまいヨー
ささみきゃ小ぬ
押(う)しばまいヨーイ
貴方(うヴぁ)びゃんてぃどぅマーン
かなしゃびゃんてぃどぅ
うぷみなりうずヨー
訳
北風が吹けばあなたかが来たかと思い、そよ風が窓を押せばあなたかと愛しいあなたかと思って目を大きくして窓の方を見ています。
6
サヨーイ北(にす)んなつきマーン
とぅみりゃばまいヨー
南(ぱい)んなつきとぅみりゃばまいヨーイ
貴方(うヴぁ)んしぬマーン
かなしゃんしぬ
すうまりゃちゃにゃんヨー
訳
北の果てまで探しに行っても
南の果てまで探しに行っても
あなたのような愛しい方はおりません。
7
サヨーイ松木が葉やマーン
すうんざぎむぬヨー
枯りゃ落てぃずきゃまい前向(まうきゃ)どぅりヨーイ
私達(ばんた)まい}ーン
宮古(みゃーく)とぅなぎ前向(まうきゃ)どぅすうでぃヨー
訳
松の木の葉はうらやましい
枯れて落ちるまでも向かい合っています。
私達も{古のある限り向かい合って生きていきましょう。
指導
古堅宗輝
({古民謡古堅流家元)
参考文献
解説付き{古民謡集
平良重信著
ミャーク方言辞典
与那覇ユヌス著
2012年04月14日
伊良部トーガニーその2
宮古に住む男性が伊良部島に住む恋人の所へ荒波をサバニで渡ってくるのを女性が無事に来てくれることを願っていることを歌っています。
宮古を舞台にした純粋な恋物語です。
4番の歌詞は男性の心情を歌い上げています。
3
サヨーイ平良間(ピィサラばし)ぬマーン
波(なぐい)がまをばヨー
一里が間(ばし)ぬなぐいがまをばヨーイ
我が手(ばがてぃ)しどぅマーン
女(ぶなりゃ)が
手(てぃ)しどぅ
和(なだ)らき
お供(うとぅむ)すうでぃヨー
訳
(伊良部と)平良との間の海の波が一里の波ならば
私のような女のかよわい手でも波をおしのけおだやかにして(あなたを)お供しますのに。
4
サヨーイ夕凧小(ゆうどぅりがま)んな
いらよかなしゃヨー
板戸小(やどぅばすがま)や
音高(うとぅだか)かりゃヨーイ
鳴らん板(やどぅ)ゆマーン
むしる戸(やどぅ)ゆ
下ぎ待ちぅりヨー
訳
愛しい人よ
夕風の静かな時は板戸は開ける時に音が高く鳴るから音の出ない戸か
むしろの戸を下げて待っていてくれよ。
※一部の解釈でこの歌を夜ばいの歌だと紹介しているものがありますが、全然違う純粋な恋の歌だということ強く申し上げます。
指導
古堅宗輝
(宮古民謡古堅流家元)
参考文書
解説付き
宮古民謡集
平良重信著
宮古を舞台にした純粋な恋物語です。
4番の歌詞は男性の心情を歌い上げています。
3
サヨーイ平良間(ピィサラばし)ぬマーン
波(なぐい)がまをばヨー
一里が間(ばし)ぬなぐいがまをばヨーイ
我が手(ばがてぃ)しどぅマーン
女(ぶなりゃ)が
手(てぃ)しどぅ
和(なだ)らき
お供(うとぅむ)すうでぃヨー
訳
(伊良部と)平良との間の海の波が一里の波ならば
私のような女のかよわい手でも波をおしのけおだやかにして(あなたを)お供しますのに。
4
サヨーイ夕凧小(ゆうどぅりがま)んな
いらよかなしゃヨー
板戸小(やどぅばすがま)や
音高(うとぅだか)かりゃヨーイ
鳴らん板(やどぅ)ゆマーン
むしる戸(やどぅ)ゆ
下ぎ待ちぅりヨー
訳
愛しい人よ
夕風の静かな時は板戸は開ける時に音が高く鳴るから音の出ない戸か
むしろの戸を下げて待っていてくれよ。
※一部の解釈でこの歌を夜ばいの歌だと紹介しているものがありますが、全然違う純粋な恋の歌だということ強く申し上げます。
指導
古堅宗輝
(宮古民謡古堅流家元)
参考文書
解説付き
宮古民謡集
平良重信著



