2008年07月13日
なりやまあやぐは教訓歌ではない
いつもご覧頂きありがとうございます。久しぶりの書き込みです。
文章が長くなるのでご了承ください。
てぃんさぐぬ花、でんさー節とならんで沖縄の教訓歌と呼ばれている宮古民謡のなりやまあやぐですが、細かく訳していくと、教訓歌と呼ぶにはふさわしくない内容の歌になっています。
てぃんさぐぬ花では親から子へ、でんさー節では人生の先輩から若者へ人としての大切なことが歌われいますが、
なりやまあやぐでは本妻がいる男が妾の所に出かけていく様を本妻の立場から歌われ、妻のその心情が歌われています。
妻がいるのに浮気相手がいて、その人の所へ行くのは普通妻としては腸が煮え繰り返る思いでしょう。
しかし本妻は主人のことを愛しているためにだまって主人を妾の所に送り、帰りを待ち、主人を笑って迎えてくれるのです。
なんとも健気な妻で、浮気性の主人がこの歌には描かれています。
この歌から教えられることは、女は健気で我慢強いのが良いということですが、現代でいうとただの都合のいい女に見えます。
先述のてぃんさぐぬ花やでんさー節と比較してみても、教訓歌としては少し意味合いが違うのではないのかと考えられます。
むしろ家庭和合のほうが、嫁と姑がお互いの立場を考え、歩みよって仲良くやっていければ家庭は平和になるよと教えており、こちらのほうが教訓歌としてはふさわしいと私は考えます。
宮古民謡の代表曲、教訓歌として有名ななりやまあやぐですが、こういう内容になっていることを皆様にお伝えしたいと思い、書かせて頂きました。
若輩者の勝手な文章ですが、私なりに研究した見解ですので拝見して頂ければ幸いです。
2007年06月21日
張水のクイチャー

クイチャーとは宮古を代表する躍りで、
沖縄本島でいうカチャーシーと同じノリで
宴席の最後には決まって踊られています。
もともと雨乞いの為の躍りで宮古には山が無く
したがって川も無い為、水源は雨水に頼るしかなく。
昔の宮古の人が雨が降ることを願って出来た唄だと
言われています。
地域ごとに唄と踊りが違い、宮古だけで70もの
クイチャーがあると言われていますが今回は
私の地元である張水のクイチャーを紹介します。
このクイチャーは宮古の農民に課せられた人頭税という
世界的にみても酷い税制度の廃止を願って出来たクイチャー
だといわれ、廃止が決まり、喜びに満ちている宮古の人々の
様子がこのクイチャーに表れています。
1;張水ぬ舟着ぬ砂んなぐぬよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユ砂んなぐぬよ ヒノヨイサッサイ
2;粟んななり米んななり上りくばよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユ上がりくばよ ヒノヨイサッサイ
3;島皆ぬ三十原ぬ兄小たやよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユー 兄小たやよ ヒノヨイサッサイ
4;ピラとぅらだカニや押さだゆからでぃだらよ
ヨーイマーヌーユー ゆからでぃだらよ ヒノヨイサッサイ
5;大神グスフヂ並び折波小がまぬよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユー 折波小ぬよ ヒノヨイサッサイ
6;糸んちゅなりかしんななり上がりくばよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユー 上がりくばよ ヒノヨイサッサイ
7;島皆ぬ三十原ぬ姉小たやよ ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユー 姉小たやよ ヒノヨイサッサイ
8;ぶやんうまだかしやかきだゆからでぃだらよ。 ヤイヤヌ
ヨーイマーヌーユー ゆからでぃだらよ ヒノヨイサッサイ
訳詞
漲水港の船着き場の砂が粟や米となって上がって行ったら
島全体の三十余りの村の兄さん達は厳しい税金の為に
働くことなく楽になるよ。
大神島の海岸に折れ立つ波が(織物の)糸になって上がっていたら
島全体の三十余りの村の姉さん達は厳しい税金の為に
麻を紡がないで糸もかけないで幸せになるよ。
参考図書
平良重信著;解説付宮古民謡集
2007年06月10日
なりやま節

宮古を代表する曲として広く知られている「なりやまあやぐ」
今回はその元歌と言われるなりやま節を紹介します。
この歌は昔からカニスマ(宮古の方言でアカペラの意味)で
代々謡継がれており、この歌を元に古堅宗雄先生が中心となり、
現在のなりやまあやぐが誕生しました。
遠い昔に思いをはせながらお聴き下さい。
この歌は現在歌える方が少なくなってきているので、
これを機にこの歌を歌い継ぎたいと
思っています。
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2007年05月21日
池間の主

宮古の北部にある池間島を納めていた役人と農民たちのこと、そして宮古の妻である
ミガガマという女性のことを唄ったこの唄は美しい旋律に乗って
宮古のどこまでも透き通った青空や海を表現しています。
1:太陽と月がなす 上り参さ一つ
ばんたが主とぅ 親母とぅが思や一つ ソーニノヨイサッサイ
(太陽と月の昇ってくる所は同じ
それと同じで私達の主と主との奥様との想いも同じ)
2:池間の主や首里大屋子 池間目差さ池間の主
ばがかなす武佐親や直ぐ目差 ソーニノヨイサッサイ
(池間の主は首里の役人になり 直属の部下は池間の主となる
私の好きな武佐親さんはすぐ池間の主の側近に昇格する)
3:池間の主やうやき だいんなぴるますうやき
大家台所 ふかまいすてぃ俵やぴだつ ソーニノヨイサッサイ
(池間の主は大金持ち ほんとに珍しいほど大金持ち
たいそう立派な台所も造られて 俵を積み上げ部屋の仕切りに
している)
4:池間の主が船がまよ 大んな荷強う船がまよ
船子ゆみ みりば七ぬ船子 ソーニノヨイサッサイ
(池間の主の船は本当にたくさん荷物を積む船だよ
乗組員を数えてみたら七人もいるよ)
5:ばんまい池間の主やらば ばんまい離りぬ親やらば
池間宿付 ミガガマが煮物食いみば ソーニノヨイサッサイ
(私も池間の主であれば 私もたくさんの人を使ってみたい
池間の主の奥さんのミガガマが作った煮物が食べてみたい)
6;神屋ん居ずきゃぬミガガマよ 花咲きどぅたずすううが
大親家んかい 行ぎたりゃどぅ灰猫小よ ソーニノヨイサッサイ
(嫁入り前のミガガマは華があったが
池間の主に嫁いでからは 灰をかぶった猫みたいだ)
7:灰猫小やらばんつぁ 灰猫犬小やらばんつぁ
大親主が肝んでぃぁんすぬうちからよ
ソーニノヨイサッサイ
(灰を被った猫でもいい 灰を被った犬でもいい
池間の主の心にさえ叶って愛されていればそれでいい)
参考図書
平良重信著
解説付宮古民謡集
2007年05月14日
平安名の真津小(ひゃんなぬまつがま)

今回は平安名の真津小という唄を取り上げます。
今回は三線の基本の調子である本調子で
歌われる歌詞を紹介します。
城辺の平安名地区に住んでいた真津小(まつがま)という
絶世の美女が役人達に呼ばれて遊びに行くのを地元の
男達がひやかしているのを真津小が巧みにかわしている
様子が歌われています。
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